木造住宅にとって白ありは大敵

①台所の異変

ある日、キッチンに立っていたら、水が出にくい事に気づいた。しかし、出なかったわけではなかったので、そのまま使用していた。

調味料の整理をしていると、キッチンの奥に、サビを発見したそうです。

下の引き出しを除けてよく見ると唖然としました…

10年前にリフォーム業者に変えてもらったキッチンがボロボロでした。ホーローパネルが錆びて腐食していたのです。

10年前のキッチンの業者は連絡がつかず急いで別の業者を呼んだそうです。

 

②専門調査

よくよくお話を伺うと、色々な前兆があったようです。

  • 約1週間前からお水が使えない状態が続いており、仮設タンクを置いていた。
  • キッチンの前の床が10年前にリフォームしていたのに、最近はたわんで、ギシギシ音が鳴っていた。
  • キッチンの前の窓に羽アリが死んでいることが数年前から数回あった。

普通は気にもしない事かもしれませんが、この時点で白ありの被害は確実でした。おまけに、白ありの消毒は新築してから1度もしていないとのことでした。

 

③床下調査

早速点検口より床下を覗きました。

やはり、白ありの被害が激しく、土台や床下を支える材木を食い荒らしていました。

幸いにも、現時点では白ありは確認できませんでした。

数回にわたり更に詳しく調査を行いました。


④長年の被害

残念ながら、写真の垂れ下がったひもの様に写る物は、蟻道と呼ばれる、アリの通り道です。

ここ1.2年で進行したのではなく、

材木の食い荒らした形跡から推測して数年間はこの状態だったと推察できました。

同時に、基礎部分のコンクリートのはがれがあり、湿気が多いことが

この時気になっていました。

⑤原因の推測

調査の結果、原因は水漏れでした。

床下のキッチンのお水の方の配管に、何らかの不具合があり、微量の水漏れがかなり前(およそ5年以上前から)から続いていたと思われる。当初は白ありが居なかったが、床下の多湿を好み白ありが住み着き、床下の材木を長期にわたり食い荒らしたことにより、床の耐久性が下がり、ギシギシ音が鳴り始めた。

加えて、キッチンが金属製で、腐食を起こし、多湿により建物の基礎部分にも内部からの破裂を招いたと推測できた。

⑥まとめ

今回の被害は、水漏れが原因だったが、通常は水漏れが無くても床下の湿度を好み、白ありは住み着く場合が多いです。

種類はヤマトシロアリとイエシロアリに分けられていて、いろいろ見分け方や特徴は違いますが、大きな違いは、ヤマト白ありは水を自分で運べません。基本的には乾燥した床下なら自然に住み着くことはかんがえられません。

イエシロアリは自分で水を運搬できる大型のアリになります。ゆえに、被害は1階だけではなく2階の梁に出ることもあります。この場合は毒エサを仕掛けて数か月戦う必要があります。木材だけでなく断熱材なども被害を受けます。

今回はヤマトシロアリだったと思われます。そもそも水漏れが原因だったことは否定できません。値段が安い業者をすべて否定するわけではありませんが、適切な金額と適切な工事内容を示して頂ける業者を選定しましょう。

白ありの防蟻処理は1件5万円~行うことが出来ますので、無料見積りよりお気軽にお問合せください。