屋根工事には大きく分けて、葺き替えと既存の下地を利用するカバー工法の2種類があります。
基本的には新築物件は材料を選ぶ以外のことはありませんし、建売の場合はその必要もありません。
リフォームの場合は施工の値段、ランニングコスト、下地の状況や施工可能なスペースがあるかなどで選択していくことになります。
青木工務店では立平333という形の金属屋根(たて葺き)を新築でもリフォームでもおすすめしています。
何といっても施工は短期間、長期でメンテナンスフリーです。短期間で工事が終わるので価格も瓦に比べて安く、固定資産税も安いなどのメリットが多くありますが、一番のメリットは1枚施工なので、雨漏りに対して信頼性が高い点です。
価格、施工性、信頼度などの多くの点でバランスが高いと考えています。
しかしながら、住宅の場合は一片の流れ方向の長さが6mから8m程度が限界であるため、大きな家には施工できません。また、熱伝導や音伝導が良いので、断熱工事や遮音工事が場合によっては必要になってきます。(費用の増加につながるのでしない場合が殆どです。)
ただし、片流れの屋根には施工不良による雨漏りが発生する場合があるので、施工には注意が必要です。
瓦屋根について
耐久性は屋根材の中でも最長の約60年です。ただし、初期費用は高額で、漆喰のメンテナンスが10年おきに必要です。
しかし、長期で葺き替えの必要がないので、メンテナンス工事は基本的に漆喰補修以外要らないので、トータルでは安く済む場合も多いと思います。
昔の物件は瓦を土で固定する方法で、屋根の土の重みは1件で数トンにもなり、耐震面ではかなり不利になっています。
土葺きには2種類あり、総葺き(そうぶき)は文字通りすべての裏面に土を密着するように、瓦を乗せていきます。
自重が重くなりますが、がっちり土で接着されていて、瓦が飛びにくいメリットがあります。昔はこのやり方が主流でした。
一方、筋葺き(すじぶき)、一部にしか土を置かないことで土の量は減りますが、瓦の固定が不安定になるので注意が必要です。総葺きに比べて、土の量は少ないので、価格や工期のメリットもあるかもしれません。
今では40年ぐらい前の建物はこのやり方が多いようですが、施工者により、一概には言えません。
現代の瓦は釘と瓦桟を使った桟葺きが主流で、耐震性能面においては他の屋根材と変わりません。
金属屋根に比べると自重が重いので、地震の時には揺れは大きくなってしまうこともありますが、耐久性から採用している工務店は多く、注文住宅などは瓦屋根の選択は今でもかなり多いです。